1月 24, 2019

陶芸家 森本仁 挿花家 谷匡子が織り成す 器と花の一期一会 〜梅の花咲くころ〜

森本 仁「茶と花」展 2019 1.26sat > 2.3sun 作家在廊:26(土) 27(日)/
CLOSE:29(火) 

一昨年前の秋、印象的な時を過ごした。 
日没後の店内で、灯りを消して1本の蝋燭の光の中で陶芸家の大きな甕に山の花を活ける場に立ち会った。 蝋燭の微かな光は、暗がりにぼんやりと曖昧に花の影を浮かび上がらせ、開け放った窓から聞こえる雨音、枝に鋏を入れる音、甕に水を注ぐ音、ただそれだけが静かな空間にあった。 挿花家の谷匡子さんは、岩手の里山で育った野生の花々を、次々と迷いなく挿していった。自然の赴くままに。その姿は、花と同化した精霊のような佇まいだった。 活けながら、暗がりの中でたまにぽつぽつと話される中で、心に強く残った言葉。 「(花の姿が)見えなくても花は活けられるのです。花が導いてくれるのです。」 最後の一枝を投げ入れ、部屋の灯りがともされた瞬間、岩手の山の匂いとともに、美しい花の「気配」が生まれた。 ふいに涙が溢れた。

Analogue Llfe 2017 秋の夜のしらべ「霜降りの舞」の記憶(スタッフ佐野) ___________________________________________________________ 

今回は森本仁さんの花器に、谷さんが花を添えて下さいます。
花を愛する森本さんの作品と谷さんのひと枝が出会った時、その場にどんな空気が生まれるか、その時間の流れとともに、皆様と共有できればと思います。 予約などなくご自由にご覧いただけます。ぜひこの貴重な機会、立春近づく冬の空気の中、皆様にお愉しみいただけましたら幸いです。 

陶芸家 森本仁 挿花家 谷匡子が織り成す 器と花の一期一会 〜梅の花咲く ころ〜 
*15時〜17時 予約不要 
*写真は2017 NY HENRYBUILTで行ったAnalogue Lifeの展示で、花活けパフォーマンスをする谷匡子さん。

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