8月 23, 2018

モノを選ぶ基準

雑誌の取材で度々聞かれるのが、「店で販売しているモノはどういう基準で選ばれているのですか?」という質問。
雑誌の取材なので何とか言葉にしなければいけないので色々お伝えはするのですが、大事にしていることは、モノを見た時に心を動かされるか、制作している人に魅力を感じるか、この2点に絞られる気がします。人として魅力がない人が素敵な物を作るとは思えないし、人の心を動かすモノを作る人というのは、表面的な事にとらわれず本質をしっかりと見ている人だと思います。ですから、そういう人が作るものに自然と惹かれますし、私がそこを大切にしているから必然的に同じ価値観を持った作家のモノを選ぶのだと思います。モノを選ぶ時はもちろんモノを見ているのですが、実はモノを通して人を見ているのかもしれません。
私が個人的に好きなお店は、店主に惹かれて通うことが多く、その方を信頼しているからこそ、そこに集められたものは無名のものでも店主と自分の感覚を信じて購入することができますし、何より店主に惹かれているから、その方と会話することが楽しくて通うことも多いです。今はとても選択肢が多く選ぶこと自体とても大変ですが、そんな時は自分の直感を信じるのが一番!そう思っていつもモノを選んでいます。


服部竜也

2018 9.1sat > 9sun[作家在廊:1(土)/CLOSE:4(火)]

繊細で美しい器づくりに定評のある服部竜也さん。 
近年では毎年国内外で展示を行い、さまざまな体験をすることで 御自身の制作スタイルがより明確になっているように感じます。 
Analogue Lifeでの展示も3度目となる今展では、 さらにシンプルで美しいものを追求し、 白・黒を中心とした食卓でも使いやすい種々な形の器を展示いたします。
 ぜひ、この機会に手にとっていただけたらと思います。 
展示品:カップ、マグ、ボウル、プレート、急須、ポット、耐火土瓶、茶器、花入、ランプシェードなど約350点ほど展示いたします。

Tatsuya Hattori 
1978年 岐阜県多治見市生まれ 
2004年 多治見市陶磁器意匠研究所  修了 
2012年 岐阜県土岐市に工房を構え制作

8月 17, 2018

カナダを訪れて

先日、12年ぶりとなるカナダへの里帰りから帰国しました。
Analogue Lifeは、20年以上前にアメリカとカナダを訪れた時感じた疑問や違和感がきっかけで始まったお店ですが、実際お店をはじめて、その時に思い描いたことを2017年の春にNY、2018年春にサンフランシスコで自分たちが中心となって関わり展示を行うということで実現しました。カナダ行く前は昔訪れた場所へ行って、今なら何を感じるのか、と考えていましたが、実際にカナダに着くとそれよりもカナダらしい場所へ訪れてカナダ人の普段の生活、使っているものも含め彼らの暮らしぶりを感じようと様々な場所を訪れました。知人が持つ、kawagawa lakeのコテージにプライベートボートで行ったり、アイスワインで有名なナイアガラオンザレイクで観光したりピクニックをしたり、沢山の食が集まるマーケットへ行ったり、自然を満喫する以外にも美術館や博物館にも訪れました。Analogue Lifeでは国内外にものを販売していますので、彼らの生活を見たり知ることは私達にとってとても大切な事です。友人宅で食事をした際も、朝食や夕食で使う皿の大きさ、カトラリーの種類、チーズボードの機能性に驚いたり、毎朝使うマグの大きさや、ガス、IHどちらがよく使われているか、キッチン、部屋の大きさによって、普段大きいと思っていた花器やオブジェも、どの程度に見えるのかなどなど、どんな小さなことでも全てがAnalogue Lifeに繋がっていました。今回はあえて同業者のお店を見たりすることもなく、自分の感覚を頼りに進んで行きたい方向を素直に感じる旅になったような気がします。
この経験を皆様にちゃんと還元できるよう、この時に感じた事をもう少しだけ熟成させたいと思います。