10月 05, 2025

伊藤環展のお知らせ

伊藤 環 展 Kan Ito Exhibition 2025 10.18sat > 26sun
[作家在廊予定:10/18(土) / CLOSED:10/21(火) ]

 約4年ぶりに伊藤環さんの個展を開催いたします。
この間、作り手を取り巻く環境や器へのまなざしは静かに変化を重ね、 余分な痕跡を削ぎ落とし、より簡素で本質的な器へと歩みを進めてきました。 近年は、土のやわらかさに呼応して生まれる形を好み、 表層的なデザインではなく、身体性を伴ったうつわの存在感を大切にしています。 今展では、白磁や枯淡釉、柞灰の器に加え、 17~19世紀のヨーロッパの素朴な土ものに学んだ〈PAYSAN(農夫)〉シリーズも ご紹介いたします。 日常に自然に馴染み、実用的かつ機能的で、 ほんの少しのユーモアを兼ね備えた伊藤環さんの作品を この機会にぜひご覧ください。
We are pleased to present the first solo exhibition by Kan Ito in nearly four years. During this time, the environment surrounding the artist and his perspective on vessels have quietly evolved. By paring away superfluous traces, he has moved toward forms that are simpler and more essential. In recent years, he has favored shapes that arise in response to the natural softness of clay, valuing not surface design but the physical presence of vessels that embody a sense of the maker’s touch. This exhibition features works in white porcelain, Kotan glaze, and oak ash glaze, as well as pieces from the PAYSAN (“Farmer”) series, inspired by the humble earthenware of 17th–19th century Europe. We invite you to experience Kan Ito’s works—pieces that blend effortlessly into daily life, practical and functional yet imbued with a subtle sense of humor.
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 伊藤 環 Kan Ito
1971年生まれ 大阪芸術大学卒業後、京都にて山田光氏(走泥社創始)に師事
信楽“陶芸の森”にて各国若手作家と競作の後、郷里秋月へ戻り 父 橘日東士氏と共に作陶
2006年 神奈川県三浦市三崎に開窯 2012年 岡山県岡山市に移住
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 Analogue Life
〒467-0004 名古屋市瑞穂区松月町4-9-2,2F
Tel 090-9948-7163  www.analoguelife.com 〈
展示期間中〉 Open 12:00〜18:00, Closed 10/21(火)のみ
 〈ご来店いただく際の注意事項〉
*店内でお客様が重なった際は少しお待ちいただくこともございます。予めご了承ください。 *お子様連れのお客様は、必ずお子様の手を繋いでください。
*エコバッグの持参にご協力いただけますと幸いです。
*変更もございますので、必ずお越しいただく前にサイトのnewsをご確認ください。



















10月 01, 2025

大村 剛×宮下香代 二人展を終えて

大村 剛×宮下香代 二人展が9月21日(日)に無事終了いたしました。
お越しいただいた皆様ありがとうございました。

今展はこれまでとは異なり、紙造形作家の宮下さんと陶芸家の大村さんという組み合わせで、私たちにとっては、挑戦的な展覧会でした。とはいえ、以前から大村さんの展覧会を行うと数点だけ送られてくるオブジェが気になっていて、いつか、大村さんのオブジェにスポットを当てた展覧会を開催したいと思っていたので、その日がようやく来たという感じでした。
作家の作品を長く見続けていると、その人の得意な部分や、そうでない部分が自然と見えてくる。作家本人も気づかないようなことを、お店の視点で観察して気づくこともよくあるが、それを本人に伝えるタイミングもあるし、こちらも納得させられるだけの根拠を示さなければいけない。さらにはご本人の性格もあるので、そうした点を考慮したうえで提案しなければ成立しない。ところが大村さんも宮下さんも実に柔軟な考えをお持ちで、そんなお二人だったからこそ、調和した気持ちの良い空間を作り出すことができました。最終日あたりに、作家のナカオ君と陶芸家の徳田吉美さんが偶然同時間帯に来店され、その際に、徳田さんがやる意味を感じない二人展もあるけれど、二人の組み合わせはとてもよかった、と言ってくださり、挑戦した甲斐があったと思いました。
お客様に伝わっているかは別として、私の中では毎回の展覧会が挑戦ですが、その中でも今回の展覧会は、いろんな意味で次に繋がる展覧会でした。